社会への取組み
新型コロナウイルス感染症対策としての施設提供
アパホテル横浜関内及びホテルマイステイズ大分を新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設や海外からの帰国者の待機施設として提供しました。また、ホテルマイステイズ新大阪コンファレンスセンターでは、会議室をワクチン接種会場として提供しました。
防災への貢献
本投資法人の保有する物件のうち、6物件が「津波避難ビル」に指定されています。また、その他の物件においても、災害時の避難場所として自治体から指定されています。
津波避難ビル
- 「津波避難ビル」とは、津波が押し寄せたとき、地域住民が一時的に避難するための緊急避難場所として市町村によって指定されたビル(建物)を言います。地震発生から津波到達までの時間的猶予や地理的条件等の理由で、近くの安全な高台等への避難が困難と想定される地域において、ビルの高さや構造、耐震性などの要件を満たすものを選定し、市町村があらかじめ指定します。
災害時の避難場所として指定されている物件
テナントへの取組み(テナント満足度調査の実施)
本投資法人が保有する住居物件(固定賃料型サブリースの学生専用マンション3物件を除く)の入居者全員及びホテルオペレーター5社を対象に、外部調査機関を通じた満足度調査を2024年3月に実施しました。入居者の意見・要望を収集してPM会社と共有し、建物・設備仕様やサービスの向上に取り組んでいます。
資産運用会社による従業員への取組み
本資産運用会社は、企業が事業を継続し持続的に成長していくためには、役職員の心身の健康とそれを促進する快適な職場環境や組織づくりをすることが経営上の重要課題の一つであると考え、社員一人ひとりの能力と意欲を最大限に引き出すよう、人事評価や福利厚生等の環境整備に努めています。
適正な人事評価
すべての従業員は上司と面接したうえで1年間の目標を設定し、期末には1年間の業績評価のための面談・人事評価を行っています。また、人事評価の結果は社員の給与及び賞与に反映されます。定期的な考課測定とフィードバックにより透明性のある人事評価体制を構築しています。
スキル開発の機会
本投資法人の資産運用会社として求められる資格を認定し、資格取得・維持に必要な費用を会社で負担する「資格取得支援制度」を設け、従業員の専門的な能力開発やスキルの向上を積極的にサポートしています。対象資格は不動産関連のみならず、金融・証券やITに関連する資格、語学、その他の国家資格等、幅広くカバーされており、 2024年度にはさらに拡充されました。従業員の能力向上や業績向上意欲の増加が期待される本制度を通じて、本投資法人の継続的な成長と投資主価値の向上を目指します。
(2025年3月31日時点)
資格名 | 保有者 | 割合 |
---|---|---|
宅地建物取引士 | 24人 | 64.9% |
不動産証券化協会認定マスター | 14人 | 37.8% |
ビル経営管理士 | 5人 | 13.5% |
不動産コンサルティングマスター | 4人 | 10.8% |
賃貸不動産経営管理士 | 4人 | 10.8% |
一級建築士 | 2人 | 5.4% |
行政書士 | 2人 | 5.4% |
不動産鑑定士 | 2人 | 5.4% |
CFP資格 | 1人 | 2.7% |
米国公認会計士 | 1人 | 2.7% |
リファラル採用制度の導入
優れた人材を確保し、入社後の定着率を高め、従業員のモチベーションも高めるため、リファラル採用制度を導入しています。通常の採用活動に加えて、役職員の人脈を通じた採用活動を行うことで、資産運用会社の企業文化や業務内容を通常の採用プロセス以上に深く理解した人材の採用が可能になり、また紹介者にとって「より良い会社を構築する」モチベーションになるとともに、採用プロセスの簡略化やコストの抑制も期待できます。
人権の尊重とダイバーシティの推進
様々なバックグラウンド・価値観を受け入れ、多様性を尊重することにより、それぞれの人材の能力を最大化し、新たな価値の創出を図ります。
また、コンプライアンス規程において、差別とセクシャルハラスメントの禁止を明示し、人格尊重の企業風土の醸成に努めると共に、女性にとって働きやすい職場環境・制度を整備することで女性活躍の推進に取り組んでいます。
DEI推進ポリシーの策定
人権にまつわる社会規範や価値観の多様化・国際化が進み、多様な価値観や文化を持つ人々との接点が増える中、多様性(Diversity)、公平性(Equity)、包摂性(Inclusion)の観点からの取組み、すなわちDEIが重要な社会的課題であり、DEIを含むESGへの取組み姿勢が本投資法人の投資主との協調や社会課題の解決に貢献すると認識しています。そのため、包摂的な組織文化の醸成及びバリューチェーンの確立をDEI推進項目に掲げたDEI推進ポリシーを策定し、DEIの推進に取り組んでいます。
従業員の基本データ(各年度末時点)
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |||
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5人 | 5人 | 5人 | 5人 | 6人 | 4人 | |||
うち、女性 (女性比率) |
0人 (0%) |
0人 (0%) |
0人 (0%) |
0人 (0%) |
0人 (0%) |
0人 (0%) |
||
19人 | 19人 | 20人 | 20人 | 35人 | 37人 | |||
うち、女性 (女性比率) |
12人 (63.2%) |
12人 (63.2%) |
12人 (60.0%) |
12人 (60.0%) |
20人 (57.1%) |
18人 (48.6%) |
||
うち、部長職 (注) | 7人 | 7人 | 8人 | 8人 | 16人 | 15人 | ||
うち、女性 (女性比率) |
3人 (42.9%) |
3人 (42.9%) |
3人 (37.5%) |
3人 (37.5%) |
5人 (31.3%) |
4人 (26.7%) |
||
うち、マネージャー | 6人 | 6人 | 5人 | 5人 | 7人 | 9人 | ||
うち、女性 (女性比率) |
3人 (50.0%) |
3人 (50.0%) |
2人 (40.0%) |
2人 (40.0%) |
4人 (57.1%) |
3人 (33.3%) |
||
6人 | 0人 | 2人 | 3人 | 19人 | 7人 | |||
うち、女性 (女性比率) |
2人 (33.3%) |
0人 (0.0%) |
1人 (50.0%) |
2人 (66.7%) |
10人 (52.6%) |
2人 (28.6%) |
||
離職者数(離職率) | 3人 (16.7%) |
0人 (0%) |
2人 (10.5%) |
2人 (10.5%) |
5人 (14.7%) |
5人 (13.5%) |
||
平均勤続年数(男性)...a | 4.9年 | 5.9年 | 6.0年 | 6.7年 | 4.0年 | 4.0年 | ||
平均勤続年数(女性)...b | 4.2年 | 5.2年 | 5.8年 | 6.3年 | 3.8年 | 4.6年 | ||
男性に対する女性の平均勤続年数の比率...b/a | 86.8% | 89.1% | 96.6% | 95.3% | 95.7% | 116.2% |
- (注)
- 部長及び担当部長
従業員の健康と快適性に関する取組み
以下のとおり、全従業員を対象とした各種福利厚生制度を整え、従業員のライフスタイルに合わせた就業を支援しています。
- 人間ドック受診費用の会社負担(年齢制限無し)
- 年次有給休暇とは別途取得可能な傷病休暇及び連続休暇
- 育児・介護休業制度(育児や介護のための短時間勤務を含む)
- 子の看護等休暇制度
- 慶弔見舞金制度
- 福利厚生サービス提供会社との提携
- 時差勤務・在宅勤務制度
その他の従業員のための取組み
- 資格取得・更新費用の補助
- 差別・ハラスメントの禁止(コンプライアンス規程に基づく)
- 内部通報のための外部相談窓口の設置と通報者保護
- 従業員満足度調査の実施(正社員、契約社員を対象に3年に1度実施。2023年度カバー率実績:100%)
- 危機管理に関する施策(コンティンジェンシープランの策定、従業員への防災グッズの配布、備蓄品の貯蔵)
ホテルオペレーターの取組み
ICNは、多くの拠点で地域貢献を図るための様々な取組みを実施しています。
「成田・ホスピタリティ・アカデミー」開校
外国人技能実習生のホテルでの技能実習に特化した入国後講習施設「成田・ホスピタリティ・アカデミー」を、2023年6月1日に千葉県成田市に開校しました。日本全国で様々な業態の宿泊施設を展開するマイステイズ・ホテル・グループの監修による独自の研修プログラムを提供し、ホスピタリティの高い人材の育成に貢献しています。実習生は、日本語などの法定講習のみならず、日本のおもてなしの心と文化を同時に学び、ホテルスタッフとしての心得や専門技術の習得を目指します。開校以来合計282名が講習に参加し、順次マイステイズ・ホテル・グループで就労しています。
また、2024年6月には、アカデミーから至近の距離に別館を開設しました。これにより受講人数枠を拡大し、より多くの実習生を受け入れることが可能になりました。


「夏休みキッズホテリエ体験」
アートホテル盛岡、亀の井ホテル別府、アートホテル石垣島、他
小学校以下の子ども(一部15歳まで)を対象に、実際にホテル内でシェフ、パティシエ、バーテンダー、フロントなどのホテルの仕事をプロフェッショナルなレクチャーを受けながら体験する企画を、10都道府県、12施設で実施(うち本投資法人保有物件:10物件)。コース終了時には、修了証も発行され、夏休みの思い出作りや、夏休みの自由研究にも活用できる企画です。通常見ることのない、ホテルの裏側、ホテルの仕事を楽しく知ることができる機会となっています。今後も夏休みの恒例イベントとして実施する予定です。
地元の食材(地産地消)の活用
2024年9月にICNグループ施設の調理人を対象にした第4回BEST CHEF料理コンクールを「地元ならではの素材を使った発酵料理と熟成料理」 をテーマに開催。ご当地食材に発酵・熟成素材のいずれかを技法として加えた、オリジナリティやアイデアの光る一皿を開発し、当グループの食レベル向上を目的にメニューを考案するとともに、地産地消に貢献します。アートホテル日暮里ラングウッドで開催された決勝大会では、内部審査員、ゲスト審査員、抽選で選ばれたマイステイズメルマガ会員の計10名が審査を行い、本投資法人が保有するアートホテル盛岡のシェフが第2位に、ホテルエピナール那須のシェフが第3位に選ばれました。


ホテルマイステイズ五反田駅前
2階レストラン「Trattoria VICINO」で、2023年11月より、環境負荷の軽減や地域活性化につながる「地産地消」を促進すべく、「江戸東京野菜」と呼ばれる東京近郊で採れた野菜や東京湾の新鮮な魚介を使用したオリジナルコースを販売しています。

地域との連携
ホテルマイステイズ松山
1階「瀬戸内バル ラ・テラッツァ」にて学校法人河原学園と、2日間限定で学生レストランwith「瀬戸内バル ラ・テラッツァ」を開催しました。本企画は、学校法人河原学園の次世代育成への思いと、インターンシップの場の一つとして普段の学業経験を生かしてほしいホテルとの思いが一致して実現したものです。


アートホテル日暮里ラングウッド
荒川区の「宿泊施設活用促進補助金」を活用し、区内で製造される伝統工芸品などを展示販売するショーケースを1階ロビーに設置しています。また、区内の福祉施設で制作された布製ポーチや髪留めも展示販売するなど、宿泊客とのコミュニケーションの促進や、地域を代表するホテルとして地元荒川区の魅力発信、地域との連携強化に貢献しています。

ホテルエピナール那須
1階ロビーに地元下野の民芸品を展示しています。栃木県内の様々な魅力を再発見して頂けるような展示を継続して行い、地元の素晴らしい伝統や物産、地域の取組み等を紹介していきます。

地域活動への積極的な参加
ホテルマイステイズ松山
周辺道路・河川の清掃活動
ホテルマイステイズ羽田
地域密着型スポーツクラブチームを支えるオフィシャルパートナー契約
ホテルマイステイズ神田ほか多数
町内祭や地域防災・衛生活動への協賛、協力
SDGsイベント「マイステイズ・チャリティーマーケット」
改装やリニューアルで役目を終えた食器、家具、家電などを、全国のグループホテル間で情報を交換しながらマッチングを行い、可能な限り再利用する取り組みを一般向けに拡大し、再利用可能な物品を販売するイベントをグループホテルで開催しました(2023年8月及び2024年2月)。2回のイベントでの売上は一般社団法人日本エコツーリズム協会及び国際NGOプラン・インターナショナルに寄付しています。
