ご挨拶

インヴィンシブル投資法人 執行役員
コンソナント・インベストメント・マネジメント株式会社
代表取締役社長
福田直樹
投資主の皆様には平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。インヴィンシブル投資法人(以下「本投資法人」といいます。)の第44期(2025年1月1日~2025年6月30日)(以下「当期」といいます。)の運用状況と決算についてご報告申し上げます。
当期における国内ホテルの業績は、安定的な国内需要に加え、円高が進行する中でも伸長したインバウンド需要も相まって、前年対比で着実な成長を実現しました。「2025年7月に日本で大災害が起きる」という根拠のない風説により、東アジアの一部の国からの観光客が減少したことは想定外でしたが、日本政府観光局の発表によれば、2025年7月の訪日外客数(推計値)の総数は343万人と、7月としては過去最高を記録しており、本投資法人のホテルの成長にとって重要な要素であるインバウンド需要は、全体として引き続き好調であると考えております。また、このような環境を背景に、保有ホテルにおけるバリューアップ工事も積極的に推進しており、当期は旗艦物件である「フサキビーチリゾートホテル&ヴィラズ」のヴィラ(コテージ)10室の改装を行い、収益力の向上を図りました。
海外ホテルについては、サンシャイン・スイーツ・リゾートの大規模改修工事が想定よりも時間を要しており、これに伴う売り止めの影響もあって収入は前年同期をやや下回りました。もっとも、当該改修工事は現在、今年秋の全面的な営業再開に向けて大詰めを迎え、既に完工している客室は改装前と比較して明るい色調に仕上がっており、冬季の繁忙期には多くの宿泊客でにぎわうものと期待しています。
財務面では、金利動向を注視した財務運営に努めており、固定金利比率を約6割程度に維持する運営を続けております。また、2025年6月には株式会社日本格付研究所による格付の見通しがA+(安定的→ポジティブ)へと引き上げられましたが、これはこれまで進めてきた借入期間の長期化、返済期限の分散化、固定金利比率の引き上げ等の施策が評価されたものと考えております。
これらの結果、当期は営業収益25,107百万円、営業利益16,935百万円、当期純利益14,366百万円となり、利益剰余金の取り崩しを加えて1口当たり分配金は1,895円とさせていただきました。
直近、2025年8月27日には、借入金と手元資金を活用し、国内ホテル10物件を新規取得しました。これら10物件のうち、宿泊特化型の1物件を除く9物件は、いずれも今後の成長が期待される地方部のリゾートタイプのホテルで、魅力的な温泉施設を持ち、地産地消のおいしい食事を提供し、またそれぞれのエリアに、海、山、清流、歴史のある大きな神社といった観光資源を持つ個性豊かな物件群です。投資主の皆様も機会がありましたらぜひ足をお運びいただけますと幸いです。
この先も、環境としては金利も含めた各種のコスト上昇への対処が求められる局面が続くものと考えていますが、収益の向上に向けた新規物件取得や、既存ホテルにおける改装等の戦略的な追加投資などにより、分配金のさらなる上積みを目指して運営していく所存です。
投資主の皆様には、引き続き変わらぬご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。